<覆面をとった感情>
「井戸田さんっ」
「・・・誰?」
休日、一人で街をぶらついていたら声をかけられた。
振り返ってみると、そこには背の高い見知らぬ男の姿。
「僕ですよ」
僕ですよ、とか言われてもわかるわけないんだけど・・・。
だけど、何だか聞いたことある声だなぁ。
誰だっけ?よく見たら男前だし・・・つうか、結構カッコいい?
「あの、ごめん。本当にわからないんだけど、誰?会ったことあったっけ?」
「昨日も会ったじゃないですか」
昨日?昨日は「エンタの神様」の収録日だったはずだけど・・・。
あれ?もしかして・・・。
「・・・パペットマペット?」
「やっとわかりました?」
「えぇぇ!?だ、だって・・・覆面は?」
俺の言葉に、パペマぺは苦笑した。
「毎日かぶってるわけじゃないですよ」
「あ、そ、そうだよね」
こんな顔だったのか・・・。
「井戸田さんは一人ですか?」
「う、うん・・・パペマぺは?」
「暇だったんで・・・ネタ探しついでに」
「でも、こんな街のなか歩いててもネタなんて見つからないんじゃない?」
「そうでもないですよ?」
「ふーん。今日は蛙くんと牛くんは?」
「遊びに行っちゃいました」
「・・・ふーん」
「ところで、井戸田さん」
「ん?」
「お昼って食べました?」
「まだだよ」
「じゃあ、一緒に食べません?」
「えっ!?」
「嫌ですか?」
少し悲しそうな顔をするパペマぺ。
っていうか、あまりそんな目で見ないでほしいんだけど////。
「い、嫌じゃないよっ」
「よかったっvvじゃあ、一緒に食べましょうっ」
「あっ・・・」
俺の手を掴んで歩き出すパペマぺ。
こいつ、意外と強引だな・・・。
「井戸田さん、何食べたいですか?」
「・・・なんでもいいよ」
「じゃあ、うまいラーメン屋知ってるんでそこ行きません?」
「う、うん・・・///」
掴まれている手から熱くなっていくような気がした。
なんだろ?顔もなんか熱いし・・・。
「・・・井戸田さん」
「あ、な、なに?///」
「そんな顔してると、さらっちゃいますよ?」
「え?」
「小沢さんがいるから諦めかけてたんですけど・・・」
どういう意味だろう?
「俺、本気ですから」
「う、うん・・・ありがとう」
「・・・意味わかってます?」
「?」
「そこが可愛いんですけどねvv」
パペマぺの言っている意味がよくわからない。
「少しずつ、気付いてくださいね」
「うん・・・努力する・・・」
「俺も頑張りますから」
「う、うん・・・」
笑顔のパペマぺに心拍数が上がった。
だけど、俺がこの意味を知るのはもう少し先になりそうだ。
end
コメント
きゃーーーーーっ!!!
やってしまいました!パペマぺ×潤さん!!!
ごめんなさい!やってみたかったんです!
というわけで、逃亡。
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