<甘えてほしい>


何で甘えてくれないんですか?
貴方が自分に厳しい人だということは承知してますけど。
少しは弱い自分を出してみてはどうですか?


「岡村さん」
「あー?」
「キスしません?」
「嫌や」
「なんでですか?」
「そういう気分やない」
「・・・」
ソファに座って雑誌を読みふける岡村。
久しぶりのオフだというのに、かまってもらえない矢部は少々ムッとしながら岡村の横に座った。
「岡村さん」
「だから何や」
「少しは甘えてくれてもええんちゃいます?」
「どういう意味やねん」
「だって、ちっとも俺に甘えてくれないじゃないですか」
「何でお前に甘えなあかんねん」
「恋人同士やのに」
「阿呆か」
「・・・俺のこと、どう思ってるんですか?」
「相方」
「・・・仕事の時も頼ってくれないじゃないですか」
仕事の時、岡村は失敗しても決して矢部にフォローを入れてもらったりはしない。
自分でたてなおし、始末をつけてしまう。
「そこが岡村さんの凄いところだとは思いますけどね」
「何が言いたいねん」
「俺は、もっと岡村さんに甘えてほしいです」
「・・・そんなん、できるかい」
「岡村さん?」
ぷいっと顔をそむける岡村。
矢部が顔を覗き込むと、岡村は頬を赤く染めていた。
「岡村さん・・・」
「あーもー、お前うざいねん!どっか行けやっ!///」
「嫌です。岡村さん、かわええvv」
「ひっつくな!熱くるしい!!」
「離せ言う方がムリですわ」
「・・・////っつ」
「岡村さんに頼ってほしいんです」
「・・・」
「せやから、少しくらい弱いとこ見せてくださいよ」
「・・・」
「たくさん甘えていいですから」
「・・・そうか、じゃあ・・・」
「え?」
「とりあえず、酒でも買うて来いやっ」
「いたっ!」
いきなり突き飛ばされて床に頭をぶつける矢部。
「何するんですか、岡村さん」
「甘えさせてくれるんやろ?せやったら素直にパシれや」
「そういうことちゃいますっ」
「うるさいやっちゃな。ご褒美つけたるから早よ行けや」
「・・・ご褒美って?」
「さっきキスしたがってたやろ」
「いってきますわvv!!」
意気揚々と出かけた矢部を見送り、岡村は溜息をついた。
「・・・昔から、面倒なやつ」
しかし、そう言いながらも岡村の表情は心なしか嬉しそうだったとか。

end

コメント
やってしまいました、中堅です。
しかも矢部×岡村。
いえね、岡村さん可愛いと思うんですよね。
すいません・・・。