<貴方がいてくれてよかった>


久しぶりのオフ。
ソファに座って静かにコーヒーを飲みながら雑誌を読む。
隣で自分に寄り添うように眠っている愛犬を撫で上げ、ふと携帯を見やった。
そういえば、今日はメールも電話もきていない。
別に寂しいわけではないけれど、何だか物足りない気持ちになる。
「・・・」
そんなことを考えていたら急にタバコが欲しくなった。
机の上に置かれてある箱に手を伸ばすが、あきらかに中身のない軽さに溜息が出る。
今日は外に出る気はなかったはずなのに。
仕方なく、財布だけを持って家を出ようとした。
その矢先、チャイムが鳴る。
「なんやねん・・・」
眉間にしわをよせてドアを開けた。
すると、そこに立っていたのは・・・。
「高井くんっ!」
相方であり、最愛の人でもある中川。
「た、たーちん?」
「でかけるん?」
「あ、いや・・・どうかしたん?」
高井は何故だか久しぶりに中川に会ったような気がした。
「(なんでやろ)」
「高井くん?」
「あ、ごめん・・・あがるやろ?」
「うん」

「コーヒーでええ?」
「ええよー」
何故か、さきほどの物足りない気持ちはなくなっていた。
「(たーちんのおかげやろか)はい、たーちん」
コーヒーをカップにそそぎ、中川に差し出す。
「ありがと、高井くん」
そのカップを笑顔で受け取る中川。
そんな無邪気に笑う中川につられるようにして、高井も笑う。
「たーちん・・・」
「あ、そうや!俺な、高井くんに渡したいもんあんねん」
「なに?」
「誕生日おめでとう!高井くん!」
「・・・たーちん」
中川が高井に綺麗に包装されたプレゼントを渡そうとするが、それは出来なかった。
「高井くん?///」
「ありがと、たーちん」
「・・・うん//// 」
高井に強く抱きしめられ、恥ずかしそうに顔を赤くする中川。
そんな中川を愛しそうに見つめ、高井は額にキスをした。
「ほんま言うと、たーちんからメールも電話もないから寂しかったわ」
「ごめん・・・驚かせたかったんや」
「ええよ。すごく嬉しいし」
「・・・高井くん、あんな」
「ん?」
「俺、高井くんが生まれてきてくれてほんまに嬉しいねん」
「・・・俺も、たーちんがいてくれて嬉しいわ」
「ほんまに?」
「うん・・・」
「高井くん、大好きvv」
「俺もたーちん大好きや」

貴方がいてくれてよかった。
貴方が生まれてきてくれて、本当に嬉しいです。

end

コメント
高井さん、お誕生日おめでとうございます。
そして、ファンの皆様。本当にすいません。
自分でも恥ずかしいです、はい。
しかも、高中です。誰が何と言おうと高中です。