＜求めてみせて＞



あ、こっち見てる。


「・・・高倉」

「なに？」

「・・・なんでもない」

「・・・ふーん」

ねぇ、何か言いたいことあるんでしょ？
どうして言わないわけ？

そんな顔して、さっきから俺のこと見てるよね。

「・・・」

わかってるよ。
お前がどうしてほしいのか、わかってるよ。

でも・・・。

「高倉」

「だから何？」

「・・・っつ・・・あのさ・・・」

「うん」

「・・・・なんでもない」

俺からなんて言ってあげない。
だって、してほしいのは久保でしょ？
俺ばかり求めてるなんて不公平だ。

たまには、久保から求めてみなよ。

「・・・っ・・・」

そんな可愛い顔して、俺のこと誘ってるつもりなんでしょ？
わかってるよ。
それくらい、俺は久保のこと見てるから。

でもさ、久保が求めてくれることなんて少ないし。
滅多にそんな顔見れないし。

少しくらい、意地悪してみたいじゃん。

「・・・」

ねぇ、俺をその気にさせてみてよ。

「・・・っつ////」

俺に見つめられるのが好きなんでしょ？

ほら、今だって・・・。
ちょっと目が合っただけで顔赤くしてる。

可愛いなぁ・・・。

ねぇ、早く俺をその気にさせてみなよ。




「・・・・・凌」



うわ、ちょっと不意打ちくらったかも。

「なに？」
「・・・・////」
「どうかした？」
「・・・キスして」
「いいよ」

名前で呼んでもらえて嬉しかったし、そんな可愛い顔でお願いされたら断れないよな。

触れるだけのキスをして、すぐに離れた。

だけど、久保は物足りなさそうな顔をしている。
「なに？」
「それだけ？」
「・・・」

ああ、また不意打ち。

「もっとしてほしい？」

顔を赤くさせながら頷く君が可愛くて愛しくてたまらない。

「孝真、好きだよ」
「・・・俺も、凌のこと好き」

たまには、こんな久保もいいかもしれない。

深く口づけて、潤んだ瞳で恥ずかしそうにしている久保の髪を撫でた。


end

コメント
すいません！
こんなんでいいですか？
何だか、高倉さん全く意地悪じゃない気がしますよ！
本当にすいません（泣）
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