<君がいればそれでいい>


「なぁ、今夜あいてへん?」

「あいてるけど・・・何で?」

「お前、誕生日やん」

ああ、そういえばそうやな。

目の前にいる相方の顔を見ながらボーッと考えた。
最近、忙しくて誕生日なんかにかまけてる暇なかったしなぁ。

「なぁ?聞いてる?」
「あ、ああ・・・なに?」
「聞いてへんやん」

相方が「しょーないなー」と言って笑った。

そういえば、コンビ組んだ時から誕生日は二人で祝ってきたんやっけ。

忘れてたわ・・・。

「せやから、今夜はうち来いや」
「・・・有野さんの家やんか」
「そこはツッコムところちゃうで」
「有野さん、いてるやん」
「大丈夫。出てもらうから」

可哀想やんか、家主さんやのに・・・。

「はぁ・・・」

「どうした?溜息なんかついて」
「お前に溜息ついてんのじゃ」
「えっ・・・」

一瞬だけ心配そうな顔をする。

ほんま、しょーない奴や。

「あんなぁ」
「なに?」
「お前、わかってへんやろ」
「は?」
「・・・阿呆」

あまりに阿呆やから、抱きついてやった。

「や・・・やな!?////」

あ、珍しく顔赤くしてるやん。
面白いもん見れたなー。

「よしゆき」

「え・・・?」

「俺はな、お前さえいてくれるんやったら何処でもええんやで」

「・・・や・・・哲也vv」
「うわっ!」

・・・強く抱きしめられた。
俺、こんないい奴が相方で幸せやな。

「じゃあ、ホテルで祝おう?」

「・・・死んでみるか?」

前言撤回・・・。

コイツはただの阿呆や。

end

コメント
柳原さん、誕生日おめでとうございます!
そして、ごめんなさい!
すいません・・・愛してます・・・(死)