<暗い暗い部屋の中>


「・・・どんな気分?」

目線だけをこちらに向けて・・・。
興味なさげに目線を戻す。

「こんな状況でも冷静でいるつもりなん?」

近づいて無理矢理に顔を自分の方に向ける。

ああ、何でそんな目すんの?

そんなんじゃ、俺が優越感にひたれない。

「なぁ、お前はもう逃げられないんやで」

「・・・」

「なぁ、なんか言えや」

泣き叫ぶことも、狂うこともしない冷静なお前。

賢いお前。

そんなお前が大嫌い。

「俺のこと、馬鹿にしてるん?」

一瞬、目が俺を捕らえた。

ああ、やっと俺を見てくれた。

「愛してんねん」

「・・・嘘や」

「嘘やないで」

「じゃあ、何でこんなことするんや」

久しぶりに聞いたお前の声。

捕まえて、拘束して、監禁して・・・。

最後に聞いたのはいつだった?

「お前を独占したい」

「子供か」

「あ?」

「お前はガキと一緒や」

「・・・」

ああ、どうしてお前は・・・。

「どうして・・・」

ばきっ!!

「・・・っつ」

「痛い?痛いよな?血、出てるもんな」

苦痛に歪める顔に心が満たされる。

この流れる血は、お前俺だけのものだという証。

「・・・愛してんねん」

「・・・お前は可哀想な奴や」

「そう思うなら、俺を受け入れろ」

「・・・」

「史規・・・お前は俺だけのもんや」

一生、この暗い暗い部屋のなかで・・・。

俺とお前の二人きり。


「・・・菅」


end


コメント
菅宇治でーす。
最近、はまりそうな予感?
あっはははははっはははははははは!
笑うしかない。
このカップリングは暗い話しか思いつかないです。