<ハロウィン>
「トリック オア トリート!!」
ぱーんっ!!
「・・・は?」
耳元でいきなりクラッカーをならされたにも関わらず、男は表情を変えようとはしなかった。
「つまらーん!!」
そんな男の反応に不満があるのか、クラッカーをならした本人である菅は憤慨する。
「どないしたん?菅」
「お前の反応が面白くないねん!芸人やったらリアクションせぇや!!」
「あー、そういうこと」
「いまさら遅いわー!」
「どうせぇっちゅーねん」
「・・・今日、何の日や」
「ハロウィンやろ?」
さっき、トリック オア トリート言うてたがな。
「じゃあ、わかってんな?」
「なにがやねん」
菅は宇治原に向かって手を出してきた。
その意味を即座に理解する宇治原だが、甘いものなど近くにはない。
「お菓子くれなきゃイタズラすんで?」
「・・・まったく・・・」
「宇治?」
「かわええやっちゃな」
ぐいっと菅の腕を引き寄せ、触れるだけのキスをする。
「・・・な、なにすんねん////」
「甘いやろ?」
「ばっ・・・・自惚れんな!」
「った!」
菅にドツかれ、宇治原は痛そうに頭をおさえる。
すぐに文句を言おうとしたが、そっぽを向いている菅の顔が真っ赤になっていることに気づいた。
「・・・菅」
「宇治の阿呆・・・お前なんかに菓子はやらへんぞ」
「いらんよ」
「なっ!」
「俺はもう十分すぎるくらい甘いからな」
「・・・////ほんま、阿呆ちゃうか?」
「かもしれへんわ」
「全国模試二位のくせにな」
「お前とおれるんやったら阿呆でもかまへん」
end
コメント
何だ、コイツら!
こんな奴らいたら即座にはり倒します。
だけど、宇治菅は甘いにかぎりますねvv
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