<可愛さ100パーセント>
よく動く小さな身体。
全てが可愛い、全てが愛らしい。
いっそ、閉じこめてしまいたい。
「・・・監禁しよかな」
「え!?」
菅のとんでもない呟きに、宇治原は驚きの声をあげた。
「菅・・・お前・・・」
「言うとくけどな」
「・・・何やねん」
「お前のことやないからな。気持ち悪い」
「・・・お前、酷すぎないか?」
「あー・・・拉致したいわー」
「だから、その危険発言やめろや!」
「なんやねん。俺が何を言おうと俺の勝手や」
「それはそうかもしれへんけどな!お前の発言にいちいち心臓跳ね上がんねん!!」
「知るかっ」
あまりに自分勝手すぎる菅の言葉に、宇治原は半分キレかけていた。
そんな時、ロザンの楽屋の扉がノックされる。
こんこんっ
「梶原ですけど、入ってもええですか?」
その声に、あきらかに反応するロザン。
これが高学歴漫才師の姿かと思うと悲しい・・・。
「お邪魔しますー」
「梶ーvv待ってたでーvv」
「菅さん?」
「あー、おちつくわーvv」
楽屋に入ってきた梶原を菅がギューッと強く抱きしめた。
が、すぐさま宇治原に引きはがされてしまう。
「なにすんねん!目窪!!」
「誰が目窪や!」
「お前や!ブッサイクな顔して!」
「失礼やな!」
「あははははっ!ミニコントになってますやん」
楽しそうに笑う梶原の姿に、菅と宇治原の動きが止まる。
「梶」
「はい?」
「お前、俺のペットになる気ないか?」
「は?」
「菅!何言うてんねん!!」
「せやかて、欲しいんやもん!」
「やもん、やない!可愛く言うな!」
「嫌や!梶欲しい!!」
「あかん!」
「そんなん言うんやったらな、拉致監禁するで!」
「拉致監禁・・・さっきのはこのことかい!」
「あ、あのー・・・」
「どうした?梶」
何か言いたそうにしている梶原に菅が笑顔を向けた。
すごい変わりようである。
「俺、動物やないですよ?」
「わかってるで?」
「せやから、菅さんのペットにはなれませんよ」
「・・・は?」
「動物やないんで、ペットは無理ですわ」
「・・・お前」
「え・・・?」
「可愛いなぁ!vv」
先ほどよりも強く梶原を抱きしめる菅。
「梶、動物やったら菅のペットになるん?」
「え?あっ・・・え、えぇ?」
「阿呆やーvv阿呆やけど可愛すぎやわーvv」
菅に抱きつかれたままの梶原はどうすることもできず、されるがまま。
一方、宇治原は菅は本当に梶原を拉致監禁するのではないかと心底心配していた。
「ほんま、連れて帰ろうかなー」
「菅!それはあかん!!」
「菅さんの家、行ったことないですね」
「せやろ?来るか?」
「いいんですか!?」
「あかんってー!!」
end
コメント
ロザン梶・・・好きだぁ!
私はとことん曲がった人間ですね。
ははははぁ。
・