<秋の夕焼け>



「小沢さん、見て見て!」

「どうしたの?」


潤が俺の家に来るなり、嬉しそうに何かを差し出してきた。

それは、両手いっぱいの紅葉。


「綺麗だろ?」

「うん。綺麗だね」

「来る途中で見つけたんだ!」

「よかったね」

子供みたいに嬉しそうに笑う潤の頭を撫でてやる。

潤はこうされるのが好きみたいだから。

「や、やめてよ・・・子供じゃないって」

「でも、気持ちいいでしょ?」

素直じゃないね。

「そ、それより・・・」

「ん?」

「散歩行かない?」

「今から?もう夕方だよ?」

「夕陽が綺麗だから、小沢さんと二人で見たい」

「・・・可愛いこと言ってくれるね」

「え?」

「いや。じゃあ、行こうか?」

「うんっ!」

嬉しそうに、子供のようにはしゃぐ潤。

これで子供じゃないなんて、言えないでしょ。

「潤、そんな薄着で寒くない?」

「平気だって」

「・・・そう?」



でも、やっぱり外は肌寒くて。

隣を見やれば潤の肩が少し震えていた。

「潤、寒いんでしょ?」

「そんなこと・・・」

「ほら、これ着ていいから」

「でも小沢さんが寒いだろ?」

「俺は平気」

自分の着ていたジャケットを潤に着せてやると、すごく可愛らしく微笑んでくれた。

「ありがとう・・・小沢さん」

「どういたしまして」

こんな可愛い顔が見れるなら、寒さなんて何でもないさ。

「小沢さん!見て!」

「うわ・・・」

「綺麗だなー」

今まで、見たこともないくらい綺麗な夕焼け。

潤の顔が赤くなっていた。

ふと思いついて、頬にキスする。

「なっ・・・/////」

夕焼け以上に顔を真っ赤にさせる潤。

そんな潤が可愛くて、愛しくて、思わず強く抱きしめた。



end



コメント

久しぶりの小潤。

いやー、ラブラブですなぁvv

この二人で書くと心が安らぎます。