<赤と黒>
「梶のイメージカラーって白やな」
「・・・え?そうですか?」
「俺的には黄色とかオレンジやと思ってた」
「いや、白」
「・・・つうか、何でいきなりそんなこと言うんですか?菅さん」
「・・・なんとなく」
そう言って、菅は手に持っていた雑誌を机の上に放り投げた。
そして、煙草とライターだけを持って楽屋を出ていく。
「・・・どうしたんですかね?」
「さぁな。それより西野、梶は?」
「喫煙所ちゃいますか?」
「・・・」
喫煙所のドアを開けて目の前の光景をただ傍観してみた。
そこには、喫煙所に設置されているソファに座りながら眠っている梶原の姿がある。
だけど、そんなことしても意味がなくて。
菅は溜息をついてひたすら眠り続けている梶原の隣に座った。
「・・・ふぅー」
煙草に火をつけて煙を吐く。
「・・・」
眠っている梶原の髪に触れると、さらさらとした手触りが気持ちいい。
純真無垢という言葉がまさに似合う。
「ほんま、汚しがいがあるわ」
赤と黒を合わせ持つ微笑を浮かべ、眠り続けている梶原の肩を揺すった。
「梶、梶?」
「・・ん・・・・すが、さん?」
「起きた?」
「ん・・・はい」
「もう少しで本番始まるで」
「はぁい・・・」
眠そうに目をこする動作さえ子供っぽく、自然に笑みがこぼれる。
「梶」
「え?」
「まだ、そのままでいてな?」
君は俺が汚すのだから。
end
コメント
菅梶・・・なんか暗いのか怖いのか。
よくわからない小説になりました・・・。