<リング>
雑貨屋で見つけた指輪。
「・・・」
青いビーズのついた安っぽい指輪だけど、きっと似合うだろうなと思った。
「関くん、今日で終わりやね」
「そうだな」
「寂しくなるね」
「うん」
「また皆で飲みに行こうね」
「うん」
今日で彼女と共演していた番組が終わる。
彼女が寂しそうな顔をしているのに胸が痛んだ。
「友近、あのさ」
「ん?」
「これ、やるよ」
「なに?」
ポケットから可愛らしく包装された指輪を取り出して彼女に渡した。
「・・・これ」
「似合うかな、と思って」
「ありがとう・・・嬉しい」
本当に嬉しそうに微笑む彼女に胸が鳴る。
指輪をつけた彼女が本当に可愛くて。
「安物だけど」
「安物でもええよ。綺麗やしvv」
「・・・よかった」
君が喜んでくれて。
「関くん、ほんまありがとうっ」
「うん」
「うち、一生大事にする」
「そんな大層なもんじゃないじゃん」
「それでも、うちにとっては宝物やでっ」
「本当に?」
それは、ちょっと期待してもいいってこと?
「友近」
「なに?」
「・・・やっぱり、いいや」
「え?なに?教えてよ」
「いいのっ」
「関くん、ずるいでっ。気になるやん!」
「さぁねー」
「関くんっ!」
まだ、もう少しはこのままでいたい。
君が俺を意識してくれるまで。
end
コメント
久しぶりの関友。
甘い?
まだ友近さんへの片思い、ということでー。
あー・・・楽しいv