<キラリと光る>
アイツの置いた指輪が月に反射して、キラリと光った。
まさに行為の後、気だるい身体を動かすこともできずにベッドの上で二人寝転がる。
煙草を吸うアイツの体温を直に感じ、先ほどおさまった筈の熱がこみ上げそうになった。
「・・・淳、煙」
「んー?煙いった?」
「さっきからめっちゃきてる」
「ごめんねー」
悪ぶれた様子もなく子供のような悪魔のような笑顔を向けてくる淳。
俺は、そんな淳が好きなんやと思う。
「亮くんは俺のこと好きなんだよね?」
「さぁ」
「俺は亮のこと好き」
「じゃあ俺もそれでいい」
「何、それ」
素直に言えない自分が嫌い。
でも、淳がそんな俺でも好きでいてくれるのを知ってるから素直になんかならなくてもいい。
「亮くんは素直じゃないねー」
「なんや、その言い方」
「可愛いって言ってんだよ」
「可愛くなんかない」
「可愛いvv」
「・・・」
「そして俺はカッコいい」
「言ってろ」
煙草の煙が空中でゆらりと揺らめく。
月の光に反射して、淳の指輪がキラリと光った。
それは、俺が誕生日にやったもの。
淳の何気ない優しさが嬉しくて、俺は布団に顔を埋めた。
end
コメント
初の淳亮です。
ああ、やってしまった。