<番外編・小さい雄太くんの物語>



おれのなまえは「なかがわゆうた」いうねん。

3さいやねん!

おとうさんとおかあさんと、にいちゃんたちとおっきいいえにすんでんねん!

おとうさんは「おいしいこぉひぃ」をいれるますたぁなんやで!

おかあさんはきれいでやさしくて、ごはんつくるのうまいんやで!

たぁにいはわらうとしわしわになんねん。

としにいはかおがおおきいねん。

ひろにいはちょっとくろいねんて、あきにいがいうてた。

ふみにいはがいこつなんやて、ひろにいがいうてた。

あきにいはなるしすとなんやて、みんながいうてた。

おれ、みんなのことだいすきやねん!

でもな、おとうさんとおかあさんがいなくなってもうたん・・・。

きんじょのおばちゃんがな、おれに「かわいそう」いうねん。

「ふびんなこ」とかいうねん。どういういみなんやろ?

でな、たぁにいにおとうさんとおかさんはどこいったの?ってきいたら、だっこしてくれたん。

おれ、だっこしてなんていうてないんやで。

でも、だっこしてくれたん。

でな、たぁにいがふるえてんねん。

でな、たいようでてんのにな、あめふってんねん。

おとうさんとおかあさん、どこにもいないねん。

たぁにいも、みんなもないてんねん。

せやから、おれもかなしくなって。

めからみずがでてきたん。

そしたら、たぁにいがもっとつよくぎゅってしてくれたん。


すごくかなしくて、みずとまらへんねん。


「ひっく・・・ふっ・・・っ・・・」

「・・・雄太・・・」

「たぁにい・・・」

「雄太、兄ちゃんたちがいるからな?」

「・・・ふっ・・・くっ・・・」

「ずっと、一緒にいたるから・・・」



たぁにいのいってることはわからへんかったけど。

もう、おとうさんとおかあさんにあえないんやってわかったんや。

でも、にいちゃんたちがいっしょにいてくれるいうたから。

また、めからみずがでてきたん。



end


コメント

えーと・・・兄弟の両親は事故で死んでしまいました。

兄弟たちは両親の残してくれたお金で何とか暮らすという。

ちなみに、この時のたぁ兄の年齢は13歳。

おいおいおーい!暮らしていけるかーーー!!!

ま、その辺は親戚の叔父さんが後見人に・・・。

はははーんvvこれから小さい雄太くんの話になっていきます。