<大人な貴方に恋してる>



とあるネタ見せ番組でのこと。

俺と小沢さんは出番待ちで、ダイノジのネタをモニターで見ていた。

「・・・かぶるよね」

「何が?」

「ダイノジさんのネタと俺らのネタ」

「甘いとモテる?」

「そう」

小沢さんが難しい顔しながらモニターを見てそう言った。

確かに、ダイノジさんのネタは俺たちのネタと少し似てる。

でも・・・かっこいいよなぁ、大谷さん。

小沢さんもかっこ悪くはないんだけど、何ていうか・・・。

胸キュン度が違うのかな。

・・・・・こんなこと言えないけど。

「でも、ネタはあっちのが先じゃん」

「そうだけどさ・・・」

「パクってるわけじゃあないし」

「・・・潤はわかってないね」

「何が?」

「・・・そんな可愛い顔しないでよ、俺だっていつ獣になるかわからないよ?」

「それ新しいネタ?」

「・・・」

小沢さんは苦笑して俺の頭を撫でた。

何だよ・・・意味がわからない。

「小沢さん、本番までどれくらい?」

「あと30分」

「じゃあ煙草吸ってくる」

「なるべく早く戻っておいでね」

「わかってるって」



煙草を持って喫煙所に入ると、先客がいた。

それは、さきほどまでネタをしていたダイノジの大谷さん。

「おう、井戸田」

「お疲れです、大谷さん」

「俺らのネタ見てた?」

「見てましたよ」

「どうだった?」

「え?」

どうだったって聞かれてもなー・・・。

かっこよかったです、なんて言えないよ。

「面白かったです」

それ以外に答えられないし。

「それだけかよ」

「え?」

「いや、いい」

俺の答えに大谷さんは不満らしい。

煙草の煙を吐いて、まだ余裕のあるそれをもみ消してしまった。

「あの・・・」

「井戸田さ」

「はい・・・」

「鈍いって言われねぇ?」

「言われますけど」

「やっぱりなー・・・」

苦笑しながら俺の頭を撫でる大谷さん。

瞬間、胸が鳴る。

「お、小沢さんと同じことしないでくださいっ////」

「小沢と?」

でも、小沢さんにされた時と感じが違うや。

「小沢もこんなことするんだ」

「しますよ」

「・・・井戸田ぁ」

「何ですか?」

「こういうことさせるの、俺だけにしてくんない?」

「・・・え?」

「わかんねぇ?」

「・・・はい」

「じゃあ、言い方変える」

大谷さんが真面目な顔して俺をジーッと見つめてくる。

な、なに?顔が熱くなる・・・。

「お前を誰にも触れさせたくないんだよ」

「え、えぇ!?////」

「あ、赤くなった・・・脈あり?」

「そ、そんな・・・////」

「考えとけよ」

「・・・・はい」

シニカルな笑みを浮かべながら、大谷さんが俺の手の甲にキスをした。

俺はますます顔が赤くなるのを感じながら、大谷さんの大人な仕草に胸が鳴りっぱなしで。


鈍い俺でも、わかってしまう。


この人を好きになってしまいました。



end


コメント

あー・・・初でもないけど、一応は初です。

谷潤でーすvv

大谷さんはこんな感じでいいんですかね?

よくわからない。