<遊びと本気の間で>
俺は遊びだけど、お前は本気。
俺は本気だけど、お前は遊び?
なぁ、お前は俺のことどう思ってんの?
「淳ー・・・」
「ん?」
今まさに行為を終え、淳は机の上に置いてある煙草に手を伸ばした。
そんな淳の行動を見つめながら、亮は気だるい体を無理に起こす。
「俺さ、好きな人できた」
「・・・女?」
「そう」
「・・・これは、別れ話?」
「淳と俺、付き合ってないやん」
「・・・そっか」
すまない、とでも言うかのように目を伏せる亮。
ふと、淳は亮を引き寄せてキスをした。
「・・・その女、殺してやりたい」
「淳?」
「亮くんは俺のこと嫌いだった?」
「嫌いじゃない」
「じゃあ好き?」
「・・・」
「俺は亮のこと愛してる」
「・・・淳」
深く深く口づけて・・・このまま息ができなくしてやりたい。
この細い首を絞めて、殺してやりたい。
だけど、一番そうしてやりたいのは亮じゃなくて・・・。
亮に愛された、その女。
「別れたくないよ」
「付き合ってないやろ」
「じゃあ、フラれたくない」
「そんなん・・・」
「無理でもいい。俺は亮が好きなんだから」
「・・・わがまま、すぎ」
「わがままなのは亮のせいだ」
「お前だって、女と寝てるやろ」
亮は馬鹿だから、遊びが本気になっちゃうんだ。
俺は遊びだけど、亮はすぐ本気になる。
俺は亮との関係を本気にしてたけど、亮は馬鹿だから。
俺の気持ちを本気にしてはくれないんだ。
「離さない」
「もう、遊びは終わりや」
「・・・遊びじゃないよ」
俺は遊びじゃないんだよ。
すごくすごく、お前のことが好きなんだ。
どうして、伝わらないんだろう?
身体だけの関係でもよかった。
それでも、少しは期待してたから。
お前が、いつか。
俺のことを愛してくれるんじゃないかって。
期待してたんだ。
end
コメント
ブームか?
またもや淳×亮です。
好きなんですよ、淳が。