<円満退職>
「土方さん、いつになったら俺に副長の座を渡してくれるんですかィ?」
「あー?何言ってんだ、てめぇは」
「・・・とうとう耳までおかしくなりやしたか。おかしいのは頭だけで良かったのにねィ」
「・・・殺すぞ、てめぇ」
「冗談じゃないですか。カルシウム足りてないんじゃねぇんですかィ?青筋たってますぜ」
いつものように煙草を吹かしている土方の隣で、いつものようにアイマスクをつけた沖田が掴みどころのない笑みを浮かべる。
「土方さん、副長の座を渡す気はないんですかい?」
「あるわけねーだろ」
「何でですかい?」
「給料減るのは御免だ」
「その心配はねぇです」
「あ?」
沖田はアイマスクをとり、土方の顔を自分の方に向けた。
「三食マヨネーズつけてあげますぜぃ?」
「・・・何言って・・・」
「こういうことです」
そのまま土方の頬を引き寄せてキスをする。
「!!?」
「・・・顔赤いですぜ」
「ばっ・・・てめぇ!何しやがる!!!////」
「可愛いですねぃ」
「可愛いことあるか!」
「ま、そういうことなんで・・・」
「はぁ?」
「副長の座を俺に渡して、円満退職っての有りですぜ?」
「・・・いや、無しだろ」
「ドラマの再放送、録画しなくても見れますぜ?」
「・・・・・」
不覚にも、それはちょっといいかも・・・と考えてしまった土方。
しかし、すぐに首を振って沖田を睨みつける。
「馬鹿なこと言ってないで、パトロールしに行くぞ!」
「あらら・・・つれねぇですねぃ」
「阿呆」
「俺は本気ですぜ」
「ほざけ。先行くぞ」
「へーい」
沖田は楽しそうに微笑み、土方を追いかけた。
end
コメント
なんだ、この短文。
初ですよ、初!
天白華さんたちに差し上げます。