<煙草はやめて>
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「後藤くん」
「んー?って、何すんねん!」
いつものように後藤が煙草をくわえながらギターを弾いていると、岩尾がその口から煙草を取り上げた。
後藤が抗議すると、岩尾はあきらかに不機嫌そうで・・・。
「煙草吸うのやめてや」
「そんなん俺の勝手やろが」
「僕が煙草嫌いなん知ってるくせに」
「俺は煙草が好きやねん」
「僕は嫌や。大体、こんなんどこがええねん。臭いし体には悪いし、いいとこあらへんよ」
「ここは俺の部屋やで?嫌なら出てけばえやろ・・・」
そう言った直後に後悔した。
横目で岩尾を見やれば、その顔はあきらかに怒っていて・・・。
「わかった・・・。もうここには来いひん!」
「のんっ・・・」
そう大声で言って、部屋を出ていく岩尾。
「・・・しまった」
そして、後に残された後藤は自己嫌悪に陥った。
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翌日・・・。
「おはよう、後藤くん」
「お、おはよう・・・」
てっきり昨日のことを怒っているかと思えば、そうでもなく・・・。
岩尾は全く何事もなかったかのように後藤に接してきた。
しかし・・・。
「のん、あんな・・・」
「後藤くん」
「な、なに?」
「僕、しばらく後藤くんの家には行かへんから。後藤くんもウチに来ないで」
「な、なんでやねんっ」
「煙草臭いの嫌やねん」
「だからって、何でお前の家に行くのもあかんねん」
「後藤くん、煙草臭いねん。僕の部屋でも煙草吸うし、部屋が煙草臭くなるの嫌やねん」
「ちょっ・・・待てや、のん」
「あと、煙草臭い奴とはエッチもせぇへんから」
「はぁ!?」
「もうすぐ銭○の収録始まるで。僕、先に行ってるから」
そう言い残し、先に行ってしまう岩尾。
そんな岩尾の後ろ姿を見送りながら、愕然としてしまった後藤はその場を動けなかった。
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end
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コメント
こういうネタなのに海莉は煙草吸いながらパソ打ってます。
本当にすいません。禁煙を心がけます。
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