<キャラメル>



「あ、これ!祐樹、これこれ!!」

「・・・うるさい。静かにせぇ」

大上の言われるままにコンビニに来たことを俺は後悔してる。

何故なら、大上がアイスコーナーの前でガキみたいにはしゃいでいるから。

うるさいにも程があるっちゅーねん。

「祐樹、これ美味しいで!」

「・・・買わへんで」

「なんで?マジで美味しいんやって!」

「食いたいなら自分で買えや!」

何で俺が大上の為に「キャラメル味アイス」を買ってあげなあかんねん。

「・・・大体、俺はアイスなんて食いたないねん」

その時、大上が俺の服を掴んで情けない声を出してきた。

男のプライドないんか、お前は!

「祐樹ー・・・」

「金持ってへんのかい」

「持ってへん・・・」

「・・・」

「祐樹ー・・・」

「・・・しゃあないな」

「ほんま!?」

俺の言葉に目をキラキラと輝かせる大上。

これで犬やったら全力で尻尾ふってるんやろな。

「今回だけな」

「おう!祐樹、ありがとうな!」

「うお!抱きつくな!!」

どかっ!

「・・・痛い・・・蹴ることないやんかぁ」

「ここが何処だかわかってんのか!」

「コンビニ」

「わかってんならすんなや!!」

まったく、ほんまに阿呆かコイツは。

嬉しそうな顔しやがって。

再度深い溜息をつき、俺はレジへと向かった。



end


コメント

キャラメル味アイスが好きなんですよね。

大上さんが受けくさいけど攻めです。