<苺シェイク>



甘いものが好きだと言う彼は苺シェイクを迷うことなく選んだ。



「美味しい?」

「甘くてうまい」

「・・・ふーん」

「飲む?」

「遠慮する」


久しぶりの地元に帰ってきて、誘われるがままにファーストフード店で昼食をとる僕ら。

僕の目の前にはハンバーガーとポテトとアイスコーヒー。

徳井くんの前にはハンバーガーとポテトと苺シェイクが並んでる。


甘いものが好きな徳井くんは迷わずに苺シェイクを頼んでた。


「僕は無理や」

「甘いのそんな好きでもないもんな」

「うん」

「苺大福とか、あかんやろ」

「絶対あかんわ」

「福、甘いの食えへん男はあかんで」

「何でよ」

「俺論理。甘いの好きな男はモテんねん」

「・・・宇治原、モテへんで」

「あ、そうか」

「中川さんもや」

「じゃあ、俺論理は俺限定や。甘いの好きな徳井くんはモテんねん」

「なんやそれ」


また意味不明なことを言う徳井くんに笑みがこぼれる。

毎度のことやけど、僕は徳井くんの妄想癖にはついて行けへん。



「徳井くんにはついていけへんわぁ」

そう言って笑いながらアイスコーヒーを一口。

口の中に彼が味わってない苦さが広がった。

「福」

「ん?」

「一口」

「・・・苦いで?」

「ええねん」

真顔でそんなこと言われては僕も黙って差し出すしかない。

「・・・」

「・・・にがっ」

「そら見ろ」

アイスコーヒーを飲む様までカッコええなんて、反則やろ。

せやから悪態ついて笑ってやるわ。

「・・・・」

まさかここまで病んでるとは思ってもみなかった。

「・・・」

「・・・福、飲んでみ?」

「・・・」

そう言って君が差し出してきたピンクの甘い飲み物。

ここで断ることができたなら。

僕は君に病んでないと断言できたのに。

「・・・うん」


口の中に広がったのは甘くて冷たい苺味。

まるで、君そのものやね。


「・・・あまっ」

「甘いやろ?まるで俺みたい?」

「阿呆やぁ・・・ああ・・・甘い・・・」



あまりに甘すぎて、口直しにキスしてもらいたい気分です。



end


コメント

何を書いているんだ?私は。

頭おかしいまま打ったから変だな。

まぁ、いいか?なんか甘いし。

福田さんが病的だぁ。