<やきもち>
・
俺の恋人はやきもちやき。
男冥利に尽きるけど、もう少し俺のこと信用してくれへん?
・
「木部ちゃーんvv」
須知と一緒にスタジオを出た所で女の子に囲まれた。
うまい具合に逃げようとするが、運悪く捕まってしまって逃げられない。
女の子にキャーキャー言われるのは悪い気せぇへんから、仕方なく営業スマイルで対応する。
そんな時、ものすごい視線を感じた。
アイツの視線が痛い。
横目で見やれば、やはり女の子に囲まれながらも凄い目つきで俺を睨んでいた。
・
「すっちゃん、機嫌なおしてやー」
「知らん!」
すたすたと早歩きで街を歩く須知を追いかける。
俺の方が足も長いし歩幅もあるから、すぐに追いつけるんやけど・・・。
それにムキになって更に早歩きになる須知が可愛い。
顔、赤くなってるやん。
「すっちゃん、息切れてへん?」
「切れてないわ!」
嘘吐きやな。めっちゃゼェゼェ言ってるやん。
「ごめんな、ほんまに俺にはすっちゃんだけやから」
「女の子にでれでれしとったくせに」
「ほんまやって、すっちゃんしか好きやない」
「・・・木部ちゃん」
「ん?」
「お腹空いたわ」
「え?」
「お腹空いた」
上目使いでジッと見上げてくる須知に、俺のハートがどきんっと鳴る。
「じゃ、じゃあ何か食べ行こか?」
「奢りやで」
「わかってるって」
「言うとくけど、まだ許したわけやないで」
「わかってる。すっちゃんは可愛えなぁvv」
「・・・阿呆///」
「ほんま、俺にはすっちゃんだけやわ」
「・・・」
「すっちゃんは?」
「俺も、木部ちゃんだけや」
「せやろなぁvvやきもち妬いてくれてるしなぁ?」
「・・・っ///。う、うぬぼれんなや!」
・
やきもち妬いてくれるのは嬉しいけど。
もう少し、俺のこと信用してや。
俺にはお前だけやねん。
・
end
・
コメント
ぎゃーーーっ!!!
叫ぶしかないです。すいません。
こっちのサイトでは初の木須!
何だか、恥ずかしいです。
・