<独占させて>
・
「おはよーございまーっす」
楽屋にひときわ明るい声が響いた。
その声にいち早く反応したのはすでに楽屋に来ていた西野。
あからさまに嬉しそうな顔をし、楽屋に入ってきた梶原に近寄ろうとするが・・・。
「梶・・・」
「梶ー!おはよー!!」
「おはようございます、菅さん」
その前に菅が梶原にギューッと抱きついた。
「!?」
「梶、今日な珍しい菓子持ってきてんや。食うか?」
「食べます!vv」
しかも、食い物につられてロザンの側へと行ってしまう梶原。
相方の西野がいることなど、全く気付いていない様子。
「・・・す、菅ちゃん」
西野は恨めしそうに菅を睨み付けるが、菅は素知らぬ顔でフンッと鼻で笑うだけ。
「・・・覚えたれよ」
西野よ、仮にも相手は先輩だ。
しかし、西野はそこのところはわきまえているのか、黙って雑誌を読むことにする。
・
「梶ー、この間のイベントでセーラー服着てたやろ」
「えっ、見てたんですか?」
「すごく似合ってたで」
「そ、そんなこと・・・///」
菅に褒められて顔を赤らめる梶原。
一方、西野は・・・。
「(くそーっ!あないに可愛い顔しやがって、梶の奴・・・。つうか、菅ちゃんドコ触ってんねん!)」
ベタベタと梶原に触りまくっている菅ちゃんに怒りを感じ、ぐしゃっと雑誌を握りつぶす。
そんな西野を見て、気の毒に思ったのか・・・。
「菅、ちょっと来いや」
「なんや、宇治原」
「いいから来い」
宇治原が菅をドコかに連れ出した。
西野はチャンスや!と言わんばかりに梶原に声をかけようとするが・・・。
「梶・・・」
「梶ー!ちょっと聞いてぇな!!」
「ふ、福田さん!?」
「・・・(泣)」
楽屋に勢いよく飛び込んできた福田が梶原にギューッと抱きついた。
その後を追うかのように徳井が楽屋に入ってくる。
「福!何してんねん!!」
「徳井くんなんか知らん!あっち行ってや!!」
「ふ、福田さん?何かあったんですか?」
「梶ー・・・徳井くん、酷いんやぁ」
涙目で抱きついてくる福田の頭をよしよしと撫でてやる梶原。
そんな二人を見て、徳井と西野は面白くなさそうな顔をする。
「徳井さん、何とかしてくださいよ」
「お前こそ、飼い猿の躾ぐらいちゃんとしとけや」
「飼い猿って何ですか!」
徳井と西野が睨み合う。
そんな四人を遠くから面白そうに見物していた陣内が一言。
「なんか、ええなぁ」
「何がですの?」
その言葉に、近くにいた後藤が反応する。
「ん?受けっぽいのがイチャついてるのって、何かええやん」
「・・・発言がオヤジですやん」
「ほっとけ」
そして、とうとう徳井がキレる。
「福!いい加減にせぇよ!!俺以外の奴に抱きつくな!!」
「徳井くんなんか嫌いや!さわらんといて!」
「俺が悪かったって!」
「・・・ほんまに悪いと思ってんの?」
「思ってる」
「・・・じゃあ、ええよvv」
この変わりようは何なのか、福田はニッコリと微笑んで徳井に抱きついた。
そこへ、すぐさま西野が梶原に声をかける。
「梶」
「あ、西野っち。おったん?」
「おったで、さっきからズーッとな」
「ふーん?」
「梶、俺以外の奴とあんま仲良くせんといて」
「何で?」
「何でも」
「・・・西野っち、やきもち妬いてんねや?」
「っ///」
「あ、マジなん?男前が台無しやんかぁ」
「うるさいわっ!」
図星をつかれ、顔を赤くした西野はプイッと別方向を向いてしまう。
そんな西野に微笑み、梶原はギューッと抱きついた。
「・・・梶?」
「俺には西野だけやでvv」
「か、梶・・・vv」
「ごめんなぁ、ほったらかしにして」
「別にええよvv」
「西野っち、俺のこと独占したい?」
「なっ・・・///」
「正直に言うて」
「・・・独占したいっ」
「そっか。じゃあ、いつも離さんようにしといてな」
「梶・・・」
上目使いでそんなことを言ってくる梶原にときめいてしまう西野。
人前にも関わらず、梶原をギューッと抱きしめた。
「・・・阿呆やん」
「ええなぁ、西野」
そんな二人を遠くから見つめるランディーズの二人。
「なぁ、トシ・・・」
「嫌や」
「まだ何も言うてないやん」
「言われんでもわかる」
「・・・トシ、俺のこと独占してええでvv」
「・・・どないやねん」
・
end
・
コメント
全くリクエストに応えられていません。
何か他の人たちがいっぱい出てきてるし・・・。
嵯峨睦月さま、こんなんで良ければどうぞ。
・