<大切な日>
・
君が俺を迎えに来てくれた時、本当に嬉しかった。
だから、その時に決めたんだ。
俺は一生、君の隣にいると・・・。
・
「小沢さん、今日が何の日か覚えてる?」
「・・・何の日だっけ?」
「ほら、あの日だよ」
「?」
「・・・本当にわからない?」
「わからない」
「・・・そっか」
俺の言葉に、潤は寂しそうに俯いた。
そんな潤を抱きしめて、優しく微笑む。
「潤」
「小沢さん・・・」
「嘘。覚えてるよ」
「本当?」
「俺たちがコンビ結成した日を忘れるわけないでしょ?」
「小沢さんの馬鹿」
「ごめんね」
いまでも覚えているよ。
芸人を諦めようとしていた俺を、君は迎えに来てくれた。
全てを投げ出そうとしていた俺に、君は「来いよ!」と言ってくれたんだ。
「本当、潤は俺の神様みたいだ」
「え?俺、そんな凄い奴じゃないよ?」
「潤は俺の救世主だよvv」
不思議そうに首を傾げる潤を抱きしめる力を強めて、俺は触れるだけのキスをした。
「・・・俺、小沢さんとコンビ組めて良かったな」
「俺も。あの時に潤が迎えに来てくれなかったら、どうな ってたかわからないよ」
「小沢さん・・・」
「本当にありがとう、潤」
・
君は俺の救世主。
君が迎えに来てくれたから、今の俺がいるんだ。
だから、俺はずっと君の隣にいるよ。
・
END