<お酒>
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休みの日の夜・・・。
「宇治原さーん、飲んではりますかぁ?」
「梶、飲み過ぎやで」
「そーんなことありませんよー!」
「・・・」
梶原は宇治原の家で酔っぱらいと化していた。
旨い酒が手に入ったからと、恋人である梶原を誘ったのだが・・・それが悪かった。
大して酒が強いわけでもないのに、飲むペースがやけに早かったのもいけない。
宇治原は顔を真っ赤にしながらケラケラ笑っている梶原を横目で見やりつつ、溜息をついた。
「・・・はぁ」
「宇治原さーんvv」
「なんや?」
「なんか、この部屋熱いでぇ?」
「そうか・・・って、梶!!」
「・・・ほぇ?」
突然、来ているシャツのボタンを外しだした梶原。
ちらりと覗く白い肌が宇治原の男を刺激する。
いっそのこと、一気に脱いでくれた方がまだ良かった。
「梶、頼むからボタンしめてくれや」
「やぁ!熱いんやもん!」
「梶・・・」
「宇治原さぁんvv」
宇治原に寄り掛かりながら甘えるような声を出す梶原に、宇治原は少しばかり新鮮さを感じていた。
普段の梶原ならば、絶対にあり得ない行動だからだ。
「梶、こっち向いてみ」
「んー?」
宇治原は梶原に自分の方を向かせ、触れるだけのキスをした。そして、ゆっくり唇を離すと、梶原が上目使いで自分を見つめてくる。
これでハートに来ない奴は不能者のみ。
「宇治原さぁんvvもっとぉ」
「梶、かわええvv」
「好きぃ、大好きぃvv」
「俺も好きやでぇvv」
いつもと違う梶原の姿に、宇治原は「たまにはええか」という考えにいたった。
そして、その夜がとてつもなく甘いものになったのは、言うまでもない・・・。
次の日、梶原が二日酔いで頭痛に悩ませることも・・・。
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END