<ショーチク星の日常>
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銀河系の彼方に存在する地球とそっくりな美しい星。
異星人の誰もが憧れるその星の名はヨシモト星。
・・・の、隣に小さな星がある。
ヨシモト星の美しさに比べ、少しばかり劣るその星の名はショーチク星。
昔から、ヨシモト星とショーチク星は争いが絶えなかった。
その理由はただ一つ。
観光客によって得られる資金の差である。
毎日のように他の星から観光客が訪れるヨシモト星に比べ、ショーチク星に来る観光客など一日に数人。
そのおかげで、ショーチク星はヨシモト星から「赤貧の星」と蔑まされているのであった。
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「あー・・・暇やー」
さびれたバーのカウンターに頬杖をつき、ヤナが呟いた。
手の中で酒の入ったグラスを揺らし、つまらなさそうに溜息をつく。
「こうも暇やと、脳が腐ってまうわ」
そう呟いて、すぐ横でミニゲームをしている相方のヒラを横目でちらりと見やる。
「・・・お前、それどうしたんや」
「中古で買うた」
「どうせヨシモト星から流れてきたもんやろが」
「当たり」
「お前にはプライドとかないんか」
「さぁなぁ・・・」
「・・・はぁ」
ヤナは再度ため息をついた。
その時、ヒラがゲームから目を離してヤナの肩をぽんぽんと叩く。
「あ?」
ちゅっ・・・vv
口と口が触れ合う音が店内に響いた。
「!!!!?ーーーーーっ」
困惑のあまり声にならない。
ヤナは顔を真っ赤にさせて口をおさえた。
幸いにも、周囲の人間には見られなかったようだ。
「な、な、な・・・なにしてんねん!!!」
「キス」
「わかってるわ!」
顔をトマトのように赤くさせているヤナをニヤニヤそながら見つめるヒラ。
「お前があまりに可愛いから」
「・・・呆れて何も言えんわ」
「うふふふふvv」
「きしょ!!」
「お前が暇暇って五月蝿いから退屈させんようにしたんやないか」
「大きな御世話や!」
「ええやん。恋人同士なんやから」
「そういうこと言うなーーー!!!」
ヤナの怒鳴り声がバーに響く。
その時である。
「くっそー!ヨシモト星の奴らめぇ!!」
「だから言うたやないか。あんなん失敗するって」
「俺の完璧な計画に狂いはなかった!アイツらが邪魔せんかったらなぁ!!」
「わかったわかった。おごったるから落ちつけ」
ものすごく大騒ぎしながらバーに二人の男が入ってきた。
その二人の男に、ヒラとヤナが反応する。
「あ、オカダさんとマスダさんや」
「・・・ほんまや」
「おう、ヒラにヤナやないか」
ヒラとヤナの存在に気付いたマスダが手をあげた。
「何かあったんですか?」
「この阿呆が単独でヨシモト星に殴り込みしたんや」
「・・・へぇ」
「くそーっ!アイツらさえ邪魔せんかったらなぁ!!」
オカダが悔しそうに頭を掻く。
「アイツらって?」
「中川と菅や」
「・・・ああ」
「俺のヨシモト星乗っ取り計画がぁぁぁ・・・」
「まぁまぁ、すんだことを悔いても仕方ないですよ」
ヒラが他人事のようにオカダの肩を叩いた。
そんな時、バーに設置されている古びたテレビに遠く離れた星の映像が映し出される。
「・・・これや」
「は?」
「この地球とかいう星に行くで!!」
「はぁぁぁ!?」
「・・・阿呆や」
ヤナの驚きの叫びとマスダのため息。
ヒラはというと、もはや興味を失ったのかゲームに没頭していた。
「この星を征服するんやー!!」
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end
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コメント
いかがでしょうか・・・?
かなーり、不安です。
逃げます!すいません!!
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