<俺だけの猫ちゃん>

「・・・な、なにこれ」

潤は目の前でニコニコしている陣内と、陣内が手に持っている物を凝視した。

「猫耳や」

「そんなことはわかってる!」

「じゃあ、なんやねん」

憤慨する潤に対し、陣内は面倒くさそうに言う。

「何で、こんなの持ってんのっ」

「とあるルートから手に入れてん」

「・・・どんなルートだよ」

「つべこべ言わず、早よつけてみてや」

「嫌だっ」

「絶対に似合うから大丈夫やって」

「・・・陣内さん、目が輝いてる」

「そら当然やろ」

「・・・」

「なぁ、井戸田」

「・・・やだ」

「いーとーだー」

「・・・」

「・・・潤」

「っ!?///」

突然、真面目な顔をする陣内に、顔を真っ赤にさせる潤。

そんな顔されては断るわけにもいかず、潤は陣内が持っていた猫耳カチューシャを頭につけた。

「似合うっ!」

「・・・嬉しくない」

「やっぱり可愛いなー!絶対にこういうの似合うと思ってたんや」

「・・・」

ニコニコしている陣内を見てため息をつき、鏡で今の自分の姿を見て再度ため息。

男のくせにこんなのが似合う自分って・・・。

少し自己嫌悪に陥る潤であった。

「可愛いで、潤」

「・・・・///」

本気で嬉しそうな陣内に、思わずときめいてしまう潤。

「・・・にゃあ?」

「!!?」

特別サービスで猫の鳴き声を真似てみる。

「・・・陣内さん?」

何も言わない陣内の顔を覗き込んでみると・・・。

がばっ!!

「ちょっ、陣内さん!?」

「かわええーっ!!」

強く抱きしめられ、何とか逃れようとするがそれさえままならない。

「は、はなしてよっ」

「あーもー、何でこんなに可愛えんやろなぁVV」

「陣内さんっ!」

「俺だけの猫ちゃんやVV」

「・・・っ///」

「愛してんで」

そう言われては抵抗などできるはずがなく、潤が陣内の胸に顔をおしつけた。

END

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個人的には不完全燃焼です。