<深夜のバースデー>
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深夜、携帯が鳴った。
ディスプレイに表示されたのは西野の名前。
眠い目をこすりながら電話にでる。
「西野?こんな夜中になんやねん」
『梶、もしかして寝てた?』
「当たりまえやろ、明日も仕事あんねんから」
眠りを邪魔されたことに少しムッとしてみる。
だけど、西野は全く気にする様子もなく笑うだけ。
『そら悪かったなぁ』
「・・・今、家?」
『いや?ちゃうけど』
「じゃあ、どこにおんねん」
『何処やろなぁ?』
「・・・切るで」
『わぁー!待て待て!』
「・・・」
『玄関、開けてみ』
「はぁ?」
不審に思いながらも玄関へ向かう。
スコープを覗きこんでみると、そこには笑顔で立っている西野の姿が。
「・・・何でおんねん」
「お前、めっちゃ不機嫌そうやな」
「当たりまえや」
ドアを開けてとりあえず中に入れる。
「何の用やねん、こんな夜中に」
「梶に言いたいことあったんや」
「・・・なに?」
「ちょっと待って。あと一分」
「はぁ?どういうことや」
「・・・・・よしっ。梶、誕生日おめでとう」
「・・・・え?」
西野の言葉に眠気が一気に覚めた。
そして改めて思い出す。
今日は俺の誕生日やん。
「忘れてたわ」
「梶らしいな」
「どういう意味?」
「まぁまぁ」
そう言って微笑んで、西野が俺を優しく抱きしめてくれた。
「誕生日おめでとう、梶」
「・・・ありがと、西野っち」
何だか嬉しくなって、西野の背中に手をまわす。
少し驚いている西野の顔がおかしい。
「なに笑ってんねん」
「お前が面白いからやろ」
「ふーん?まぁ、ええけど」
「なぁ、西野っち」
「ん?」
「プレゼント、くれへんの?」
「何が欲しい?」
「キスして」
「そんなんいくらでもしたるってvv」
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誕生日おめでとう。
誰よりも早く、君にその一言が言いたい。
愛しい君に贈るプレゼントはいくらでも用意してるから。
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end
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コメント
あー、恥ずかしい。
自分でキーボードー打ってて我に返るとマジで恥ずかしい。
だけど、梶原さん誕生日おめでとうございます!!
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