<僕の心に雨が降る>
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「俺の心にな、雨が降ってんねん」
いきなり、西野が俺にそう言った。
「なに?いきなり」
俺は読んでいた雑誌から目をはずす。
「ずっと降り続いてて、ちっともやまないねん」
「・・・どういう意味?」
俺が怪訝そうに聞くと、西野は苦笑した。
「意味わからへん?」
「全くわからんわ」
「そか・・・梶だけなんやで」
「何が?」
「俺の心の雨をやませることができるんは」
「寒いわ」
「冷たいなぁ」
相手してられへん・・・。
呆れた俺は西野に構わずに呼んでいた雑誌に目線を戻した。
「なぁ、梶」
「なんやねん」
「俺とずっと一緒にいてくれる?」
「コンビなんやから一緒にはいてるやろ。解散でもせんかぎり」
「そうやなくて、ずっと隣にいてほしいねん」
「・・・西野?」
西野が俺を抱きしめてきた。
何だか、いつもの西野とは違う気がして、俺は雑誌を床におく。
「どないしたん?いつものお前らしくないやん」
「・・・怖いねん」
「何が?」
「お前が俺から離れていきそうで」
「離れていかへんよ」
「ほんまに?」
「ほんまやって」
そう言って、西野の頭を撫でてやる。
なんや、いつもと逆みたいで笑えてくるわ。
「梶、何で笑ってんねん」
「西野が可愛いからや」
「そんなん、お前の方が可愛いに決まってる」
「それはどうも」
俺が笑うと、西野も笑った。
そして、二人で抱きしめあう。
「西野、まだ雨ふってる?」
「・・・小雨になってきたみたいやわ。日が射し込んできた感じ」
「よかった」
「梶のおかげやな」
「じゃ、俺ってば太陽?」
「せやな、梶は俺の太陽や」
「・・・////」
真面目な顔でそんなことを言われ、顔が熱くなる。
「梶、かわええvv」
「言うなっ////」
西野に強く抱きしめられ、俺は恥ずかしさのあまり胸に顔を埋めた。
とにかく、西野の心に降る雨がやんで良かったと思う。
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end
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コメント
いかがですか?
こんなんで・・・。
個人的には梶西梶って感じです。
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