<ゲームセンター>

「うーちゃん、アレとってーvv」

「は!?」

菅のとんでもない発言に宇治原はあいた口がふさがらない。

実はこの二人、今日はゲームセンターに来ていた。

久しぶりのオフということでデートすることになった二人。

菅の「ゲーセンでうーちゃんとプリクラとりたいvv」という言葉にしぶしぶと重い腰をあげた宇治原であったが・・・。

流石に今度ばかりはいくら宇治原といえども無理があるお願いであった。

「す・・・菅ちゃん・・・あれって、UFOキャッチャーのこと?」

「そうやで」

「うーん・・・ちょっと、なぁ・・・」

「ねぇ、とってぇ?うーちゃんvv」

ウルウルおめめで上目使い。

流石は小悪魔。宇治原が一番キュンvvときてしまう表情を心得ている。

「この○ーさんやなっ////」

そして案の定、宇治原は菅の手の内で踊らされることとなった。

「やったぁvvうーちゃん大好き!」

が、しかし・・・。

どれほど頭がよかろうと、UFOキャッチャーはまぐれでとれるほど優しくはない。

そして15分後。

そこには真っ白になっている宇治原と退屈そうに欠伸をしている菅の姿があった。

「うーちゃん、まだー?」

「ちょ、ちょっと待っててな・・・ここの角度で・・・クレーンを・・・」

何やらブツブツと呟いている宇治原。

その姿はまさに「ママー、あのおじちゃん変だよー」「しっ!見ちゃいけません!」という母子の会話が成立しそうなくらいの変人っぷり。

一方、退屈が極限まで達した菅は別のゲームで遊ぶことにした。

「格ゲーでもするか・・・あれ?」

その時、菅の耳に聞き覚えのある声が飛び込んでくる。

「徳井くん、もうやめたほうがええってば」

「なんでや」

「徳井くんが凄いのはわかったからっ。もう11個めやで?」

「まさに百発百中とはこのことやな」

「・・・意味が違うと思うで」

菅がその声のする方へ向かうと、そこには沢山の人形を抱えた福田とUFO キャッチャーの前で燃えている徳井がいた。

「福ちゃん!よっきゅん!」

「菅ちゃん!?何してんの?」

「宇治と来たんや。二人はデート?」

「・・・うん////」

「すごい人形の数やな」

「徳井くんがUFOキャッチャー得意なんやて。いい加減にしてほしいわ」

「ふーん。でも、ええなぁ・・・宇治なんか一個もとれへんで」

「あ、じゃあ好きなの持っていき?」

「ええの!?」

「ええよ。こんなにあっても邪魔なだけやもん」

福田の言葉に顔を輝かせる菅。

「こらっ!邪魔とは何やねん!それは俺の愛の証やねんぞ!!」

徳井が吠えるが、福田はあえてそれを無視する。

「福ちゃん、コレ貰ってええ?」

「ええよー」

「ありがとうーっ!福ちゃん大好き!」

菅は福田をギューッと抱きしめ、嬉しそうに笑った。

それにつられて、福田もニッコリと微笑む。

一方、そんな二人を見て徳井は・・・。

「(・・・ありやな)」

と思ったとか・・・。

そして、宇治原はというと。

今だにUFOキャッチャーの前で苦戦していたとか。

end

コメント

宇治菅で徳福でした・・・。